ATH-CK9 の次
今まで使っていた audio-technica の ATH-CK9 を妻に渡したので、IEM の購入を検討しています。CK9 はかなり気に入っていて、廃盤になって値段も1万円前後と手頃になってきているのでもう一つ買っても良いのですが、折角なので違うのを買うことにします。まず、ATH-CK9 の特徴を主観的でまとめてみます。
- 音質はシングルBAらしくフラット寄りで高音の艶が良い。分解能は良好で、付属イヤホンとは明確に差が分かるレベル。良く言われる低音の足りなさは、普段聴く音楽では気にならない。音場は広く、装着感の自然さとも相まって、ボーカル主体の曲ではIEM無しで聴いているように聴こえる。全体として不満はほとんど無し。
- 音漏れはそれほど気を使わなくて良いが、遮音性は音楽に集中するには少し足りないか。電車の案内は何とか確認できる程度に聴こえるが、音楽に没頭していると結局肝心なところを聞き逃すので、いっそ全く聴こえなくても良いような気がする。遮音性の足りなさを音量でカバーしようとすると、音漏れを気にする必要が出てくる。
- 装着感は S サイズのイヤーチップで良好。SHURE 掛けにすると耳甲介への収まりも良く枕に耳を当てても気にならない。やや安定感に欠け外れ易い。
- コードは、質感はなかなか良いが柔軟性があるため、やや絡まり易い。また,DAP をポケットに入れて聴くには少し長い (1.2m)。これ以上長いと明らかに邪魔。
- デザインは地味だが、装着すれば見ることもないのであまり気にはならない。ただ、タイプされた L/R の文字が小さく一カ所しか無いので、左と右の見分けの手間がかかる。
- 付属ケースはコードリールが無いので自分でコードを畳んで収納しなければいけないが、ipod shufle サイズの小型の mp3 プレイヤーなら一緒に収納できたりと融通が利いて良い。替えのイヤーチップを収納する網が両側についているのも良い。
以上を考慮すると、買うIEMは以下の点を満たしていることが望ましい。
- 分解能を考えると BA 型が良い。低音が弱くても問題無し。サイズのことを考えると、シングル BA のものが良さそう。
- もう少し深く装着できるタイプか、コードの柔軟性に欠けるタイプの方が遮音性/安定感が向上できそう。今は自転車通勤なので、家/職場で聴くのがメインだが、今後電車通勤になる可能性もあるので(乗り過ごしの危険はあるが)遮音性の高いものの方が良いかもしれない。
- SHURE 掛けできれば多少サイズは大きくても良いが、そうでなければ深く装着できるものの方が良い。
- コードは 1.2m 以下。
で、候補にしたのが以下。
- Etymotic Research hf5, \13,800; 分解能は er-4p に準ずるレベル,遮音性も高いが,装着感がやや不安。英国から買うと,送料込11,000円程度か.
- audio-technica ATH-CK9PRO, \13,500; 分解能は CK9 と同程度でバランス重視,L/R の見分けが楽,フォームイヤピースで遮音性アップ,SHURE 掛けできない。
- Apple In-Ear Headphones, \8,200; これと言って特徴ない印象。コントローラ要らない。
- Creative Aurvana In-Ear, \5,980; 安い。フラットだがややカマボコ傾向,サポートが不安。
トータルで考えると、ATH-CK90PRO が一番無難そうだけれど、音質は hf5 の方が満足できそう。hf5 は同じ定価の er-6 に比べて日本での売価は +\5,000 なので,海外通販するかもう少し値段がこなれてくるのを待った方が良いかもしれない。安くあげるなら Aurvana で、遮音性が高いのと飛行機用のアダプタが付いているのは+。ただ音質は CK9 以下になりそうだし、音抜きの穴が無いので装着時耳が痛いという欠点がある。値段という点では、Apple In-Ear Headphones も有りだけどコントローラとか余計だな。
hf5 に気持ちが傾きつつあるけど、er-4p (or er-4s) が上位にあるので、どうせなら er-4s という気もする (けどコード長いし、値段もやや高く、ポータブルに向かない感じ)。