パラパラからスルスルへ

技術と利便性は相関せずを読んでいて思ったが,電子書籍をブラウザ上で表示すれば,一応,autopager でスラスラ読める.しかしそもそも,Web ページでもテキストが離散的にチャンクされているのは何故なのだろうか.通信単位の問題だろうか.動画ではストリーミングがあるのだから,テキスト文書でもできて然るべきだが,それが無いのは結局読むスピードを手がかりなしで最適化する方法がないから,という理由になるだろうか(ブラウザの自動ページ送りなんかを使ってみると,自分の読むスピードが一定でないのがよく分かるし,連続的にスクロールされると動体視力的にも辛い).あるいは,表示するディスプレイの単位の制約にまだ縛られているということだろうか.
漫画の様に,物理的な制限に強く縛られて構成(表示単位)が決まっているものは,しょうがないが,論文のようなテキストなら表示単位(一行)が物理的に小さいのでもっと細かい粒度で表示・移動できて良いはずだ(そうすると,果たして一画面中に見えて欲しい範囲というのはどれぐらいだろうか?).adobe acrobat は連続的な表示ができるので,論文を読むには便利だけど,一般的な2カラムの論文なら,tofu のような viewer の方がありがたい(数式が表示されないので,残念ながら使えないが).
結局どこかで物理的な制約に縛られているということなのだろうなぁ.autopager はそういう意味で,ページの単位と個人個人の読むスピードのズレを吸収する優れた UI だと思う(無かった時代にはもう戻れない).