Boogie Board LCD Writing Tablet (メモ環境構築のためのプチまとめ)
手書きの文字+スケッチでメモをとる場合には,どういう手段・媒体を使うのが良いだろうか.自分の場合,研究のアイデアやアルゴリズムのデータ構造などを(フリーハンドで)描きながら考えるのには,昔ながらの紙媒体
を愛用している.0.4mm のフリクションポイントは,巷に出回っている 0.7mm のフリクションボールと違って Moleskine に細かい字を書くのに十分な細さがあり,(残しておきたい)試行錯誤の過程をメモするにはこれでほとんど不満は感じていない.ただ,普段の生活では紙媒体で残すほどでもない走り書きをしたくなることも多く,そういうときは *scratch* として裏紙を使っていて無駄が多いと感じていた.
そこで最近,某氏から感圧式の電子ペーパー(Cholesteric 液晶)を利用した Improv Electronics の Boogie Board LCD Writing Tablet (222mm x 141mm x 3.2mm; display: 182mm × 125mm)を教えてもらったので,amazon (3,980円)*3で購入してみた.機能は,「スタイラス(ペン)で描く」「(ボタンで)全て消す」の二つだけ.保存できないことに不満を持つ人も多いようだけど,裏紙を置き換えたかった自分の用途にはぴったりはまった.Boogie Board を試行錯誤の過程のメモにも使おうとすると(書いた内容を保存しようとすると),
- デジカメで撮影(脚注1の SHOT NOTE のマーカーを Boogie Board に貼るとか)
- 付属スタイラスの代わりにぺんてる airpenMINI と組み合わせて使う
など,ややいびつな感じにならざるを得ないので,これはあくまでチラシの裏として使うのが良いのかなと思う.たぶん,そこまでするぐらいなら,今年の6月に発売予定の保存・転送・OCR・PDF表示機能などを備えた NoteSlate (310mm x 210mm x 6mm; display: 270mm x 190mm; 280g, $99) を待って,それ一本で行くのが良さそうだ.個人的には,なんでも出来る一つの方法よりは,必要十分の粒度で分けられた用途ごとに別の道具を持つのが良いと考えるので(MDL的な感覚),上記の二つの用途をまとめるのはややまとめ過ぎの感がある.
今日,買ったばかり Boogie Board を早速大学に持ってきたら,書き換え回数に制限がある(50,000回)のに,みんなに色々落書きされて(消されて)やや涙目な気分になった.一日軽く使った感じの印象を書くと,
- オン・オフの概念がなく,いつでもすぐ書けるというのはチラシの裏の代替として必須
- 機能を絞ったおかげで,軽量 (約116g) かつ薄く (3.2mm) 仕上がっているのは好印象
- 付属のスタイラスでは筆圧が強い人は細い線を書くのは難しい(筆記体でなでるように書かないと1mm以下の線は書けない)ので実際より空間的なサイズはかなり小さく感じる
- 感圧式なのでスタイラスを使わなくても圧がかかると着色してしまう(書いた内容を綺麗に保持したい人は,収納ポーチ を買ったほうが無難)
という感じ.特に,あまり細い線が書けないのはやや微妙で,(少し大きく,厚くなるが半分以下の値段の)磁気ボード
- パイロット ジッキースーパーライト ハンディタイプ: (257mm x 164.5mm x 8.7mm; display: 183mm x 115mm; 150g, 1,575円)
- 携帯筆談器 cobo: (210mm x 145mm x 5mm; display: 132mm x 125mm; 125g, 1,575円)
などと書き味を比較してから買っても良かったかな,と思った.