朝早過ぎて,昼休みが長過ぎる

自分の発表が終わってからは体調が悪くないときはずっと発表/ポスターを聞いているけど,朝8時半から始まって,昼休みが2時間近くあるスケジュールが微妙過ぎる.エクスカージョンも時間の無駄だし,5日もダラダラやってもしょうがない.3.5日か,3日済む学会ではなかろうか.論文のレベルを考えても,口頭発表もポスターも数を 2/3 ぐらいにした方が良いのではと思った.というか,そもそもデータありきの分野なのに,数字(精度)だけ出して定性的な分析のかけらも話さないとか,そんな発表聞いてても全く賢くなった気がしない.技術的な深みがあるなら,それにスライドを割くのも分かるけど,自分の貢献でも無いところに何枚もスライドを割いてどうするのだ.精度みたいな一次元的な尺度でなくて,実際にデータを見て感じたことを,自分の言葉で話して欲しい(パネルディスカッションでも code monkey が増えているというような話があった).タスクで目標とする精度が何%で,その目的を達成するために後どういう問題が残っているか(その問題のうち何に一番最初に取り組むべきか)検討したりしないのだろうか.実験やったらやりっ放し?基礎研究だけやるにしても,そこまでやらないと意味ないと思うのだけど.
今回の学会は,自分が発表を聞いた限りでは,分野として前に進んだという感じが全く得られず,得るものがあまりなかったのは残念だった.次もこういう感じの学会になるなら,もう論文は出さないかも知れない・・・(次はインドのムンバイらしいので場所的には心ひかれるけど)全体的に聴講者も活気がなく,熱意を持って質問する人も少なかったし,ポスターでは発表者が欠席するケースも結構あったりして,非常に微妙な感じであった.
唯一の救いは,ベストペーパーの候補者のセッションで,幾つか良い発表があったこと.懸命に練習したことを伺わせる発表は,聞く方も懸命にならざるを得ないし,近年少なくなってきたルールベースの研究の話は,全体的に薄っぺらかった今回の発表の中では明らかに光っていたと思う.