一週間振りに研究室に来てみた

湘南新宿ラインが終日運休なので,別ルートで研究室へ.電車の混み具合はいつもと同じぐらい.駅のテナントは閉店休業状態.職場に着くと建物のエレベータは止まっており,5階まで階段を上がるのに息が切れた(間違って6階まで上がってしまった.2階が3階ぐらいの高さがある建物なので,7階ぐらいまで階段を上がった感じ).廊下は消灯,研究室も部分的に消灯.暖房はオフ.節電節電.大学に来ているのは全体の半分ぐらいか.家にいた方がいいのか,研究室に来た方がいいのか,どちらがいいのか判断しかねる雰囲気が悩ましい.家が遠いから帰れなくなると困るし,かと言って学生ではないので家に居続けるのも適切ではない気がする.幸い,机の上の印刷物が地面に撒き散らされているということはなかった(誰かが拾ってくれたのかも知れないが).計算サーバは軒並み止まっているので,とりあえず査読論文を印刷して読む.研究活動も節電で.今日は真冬並みの冷え込みのため,指が悴んでタイプするのが辛かった.珈琲(豆)も切れているので飲み物で暖を取ることも出来ない(買えばできるけど).ハクキンカイロ必須だな.
東電管内は計画停電または節電のため,計算サーバをフル稼働させることはできない状態になっており,今後当分の間,外部サーバを用いた実験はできなさそうだ.各機関が連携してスケジューリングして週三日サーバを落とすとかしないと,4月になってもまともに仕事にならないのではないかな.折角の機会だからと割りきって,本を読んだり,じっくりデータと向き合ったりするのが良いか.
自分の住む地域はほぼ毎日計画停電しており(さらに水道のでも悪くなる; 今日もブログを書いている間に停電),さらに水道水中の放射性ヨウ素が増えたり,ガソリンスタンドに 1km 以上の行列ができたり,近隣の県の野菜で基準値以上の放射性物質が検出されたりとドタバタしている.一方,こちら(東京23区)では計画停電もほとんど実施されていないようで,外食中心で徒歩/地下鉄圏内で生活をしている限りは不自由はないように思われる.
ブログとか twitter で,東京で(停電が少なくて)良かったとか,西日本で(福島第一原発の不安がなくて)良かったとか,そういう発言を見かけるたび,人間は基本的には自分のことしか考えないのだなと思い知らされる.自分の住んでいる地域は,震災自体のダメージはさほどなかったが(水道水の汚染が進んでいることや,計画停電で実施されていることもあって)そういう被災者を背を向けた気持ちにはなれない.そういう意味で,東京や西日本に住んでいなくて本当に良かった.こういうときには,全くの部外者である人たちの方が,却って不幸なのかもしれない.
[追記; 19:00] 都内に通勤する人はかなり増えている一方で,電車の本数が(湘南新宿ラインが終日運休している関係で)2/3 程度になっており,電車は半端ない混雑だった.ずっと立っていたけど,座っている人のでかいスーツケースに左足の膝が押し付けられて(さらに後ろから押されて)膝蓋骨を痛めてしまい,足を引きずって帰るようになって辛かった.地元の駅に着いたら停電中で,改札を出たら真っ暗.駅構内に人が群がっている様は非日常的で,何となくアメリカの街を思い出した(が家に帰る途中で停電から回復).停電中の信号を横断するのはとても心臓に悪い.湘南新宿ラインが復旧するまでは(計画停電中はしないかもしれないが)帰宅ラッシュが始まる前に電車に乗った方が良さそうだ.しかし,地震酔いがひどくて,何だかずっと船に乗っているような気分で論文は全然読めなかったな.