某全国大会@大岡山三日目

寒風吹きすさぶなか,昼はダブル配列話を中心に2時間以上話し込んでしまった(途中で屋内に移動).アルゴリズム(というかデータ構造)の研究は結果がはっきり出るのがいいけど,学生にアピールするのが難しい,という話をしたり.基礎研究で人を呼び込むのは確かに難しいけど,そう言うのが本当に好きな学生はアピールしなくても来るので,中の人が面白いと感じるところを素直に語るのが良いのかなと思う.もちろん,それで世界がこう変わる,というところまで言えるとなお良い(先日の米澤先生の最終講義でも,自分の研究と現実世界の接点に触れたスライドがあって,いいなと思った).
今日のセッションでは「相互関係を利用した属性抽出手法」が比較的面白かった(スライドも研究の動機となる例なども入って,よくまとまっていた).学生セッションの方が一般セッションより面白い不思議現象.「研究室で回された研究ネタをやりました」という大手研究室の学生の発表は,研究としては固いけど入口と出口に自分で頭を使っていないせいか聞いていても退屈なのだけど,身近なところから解きたい問題を見つけて楽しんでいる学生の発表は,研究としての技巧的な部分に十分な時間が避けていなくても,「研究って楽しいものなんだな」と感じられて,職業的研究者としては勇気づけられるというか,原点に戻る気持ちになるというか,心地良い感じがする.
というわけで,学会終了.この全国大会は,一日午前・午後の二セッションしかなく,その合間に招待講演など様々なイベントが沢山スケジュールされていて,お祭りのような感じだった.今年度の学会参加はこれにておしまい.