ここ数日脳がストレスでこわばって治らない

30代も半ばに差し掛かると,身の回りで想定外の色々なことが起きる.ここ数年,体重が10kg近く痩せたり,胃が痛くてガスターをいくら飲んでも治らない状態になったり(真剣に胃潰瘍にでもなってるのかと心配して,40歳以上対象の胃の検査したが,何ともなかった)身体にも異常が出るようになってきた.今回は,脳が緊張でこわばり続けて,左のこめかみの奥が鈍痛と言うかしびれた状態が続いてる.バファリンを何錠飲んでも全く治らない.眠れないのはいつものことなのであまり気にしていないが,脳が全くリラックスできないのは寝れない以上に疲れる.こんなのは初めてなので,脳梗塞にでもなってるんじゃないかと思うほどだ(そんなわけないのだろうが).
原因となる物事は(今回も)はっきりしている.ここ二週間,その準備のために頭をひねっているのだけど,自分の能力/経験不足のため思うように考えがまとまらず,焦りと緊張が脳を占拠するようになっているのだ.なんとなく,卒論で最初に自分の研究を説明するスライドをつくった時のように,何をどう説明すれば良いのか分からない五里霧中のような状態に陥っている.
研究者を何年もしていると,研究を進めることや,論文を書くといった基本的なことは当たり前のようにできるようになるが,次第に一段上のことを求められるようになってくる(若手向けの科研とそれ以上の科研との違いのような).自分もそろそろそういう年齢に差し掛かってきたらしい.この山を無事乗り越えれば,またしばらくは楽になるのだと思うが,いまは心身ともに全力で立ち向かえる状態にないのもあって,とてもしんどい.某シンポジウム@安田講堂 - ny23の日記 では,そういうことを意識しつつ,自分が研究者として世界にどのような影響を与えていくのか,というようなことを考えたりしていた.
大きめの科研費を獲得しよう場合もそうだろうけど,上に登れば登るほど大局的・長期的な研究観が求められる.(論文はすぐ出るが,ほっておけば自分でなくても誰かが代わりにやるような)流行にのっただけの研究ではなく,人とは違う価値を生み出す大きな流れを作りだしていくことが求められる.科研というのは手段であって目的ではなく,そもそも税金を使うに値するインパクトを世界に与えることが期待できる研究を計画できるか,ということが重要.自分の研究者としてのあがりがどこになるのかは分からないが,こういう壁が出てきたということはもう一段次の段階に昇る機会でもあるのでつらいが頑張りたい(そんなこんなで自分の研究ができていないのも,またストレスなんだけど)
思い返してみると,学部3年のとき1年間努力をしないで過ごしてしまい,何か物事が上手くいかないときには,そのブランクで周りとついた差をいつも意識して過ごしてきたような気がする.博士3年目のときも「あと一年では博士の研究として十分なまとまりになりそうもないので延ばしたい」と指導教官に言った(「最後までやってからでもそれは遅くないのではないか」と返されたが).今も心のどこかにそういう気持ちが燻っている.やるときはやるしか無い.やらないといけないことは前に進む限りなくならないわけだし.どこかで一休みしたいと思いながらも,結局10年以上なんとかやってきたので,走れるところまでは走ってみたい.
バファリン全然効かないので薬を変えてみた.今度は少しは効いてくれると良いけれど.
[追記] 左のこめかみの奥がしびれていたのが,今度は右の後頭部が痺れだした.やはり根本的な原因を叩かないとダメだな.