色々な意見を聞くのもまた楽しい@オープンラボ二日目

土曜なのをすっかり忘れて平日ダイヤのつもりで駅に行ったら直通の湘南新宿ラインの電車がなく,仕方なく上野行きに乗って赤羽で乗り換えて職場に.土曜だけあって平日の昨日より聴衆の客層が様々で,一般の方も半数ぐらい来られたように思う.自分でも名前を知っているほどの VIP の方もいらっしゃったが,見せるデモ(コンテンツ)に違いが出るわけでもなく,淡々とデモの説明を進めた.
終わって振り返ってみると,昨日のツッコミに突貫工事で対応したのとデモのストーリー(見せ方)が固まってきたのとで,見せる側として十分余裕を持ってデモを説明することができたように思う.デモというのは一度は第三者の前でやらないと完成度が上がらないものなので,二日あると二日目の方が格段に内容が良くなる.二日目はデモを見せた方全員に,大規模時系列テキスト解析が切り拓く世界を楽しんでもらえたようだ.
産業界の方と名刺の交換も沢山することになって,さらに嬉しいことに,エンジニア系の方々には自分の研究(論文)やソフトウェアにも興味を持って頂けて,図らずも研究の宣伝まで存分にできた.あまり真面目に宣伝して来なかったが,公開している構文解析器は十分実用レベルに達しているので今後はもう少し宣伝しても良いかもしれない.また,先日の記事(オープンラボの準備に追われる二週間 - ny23の日記聴衆あってのデモを実感@オープンラボ一日目 - ny23の日記)を読んで来てくださった方もいて,しばらく話し込んだりもした.苦労した分だけ必ず報われるのがデモのいいところ.時間的な制限もあって限られた方にしか説明ができないのが残念だけれど,仕方ないか.
夜は打ち上げで,シメイを大瓶で頂いた.一年で唯一参加する飲み会がオープンラボの打ち上げ.話し込むのは例によって30代の面々だが,20代の学生ともう少し話しても良かったかと思う.今年のオープンラボ MVP は,中国語の評判分析デモをした博士学生.新浪微博からリアルタイムに投稿をダウンロードしてポジネガ分析.「中国語を読めない人でも,評判分析すれば肯定的な意見か否定的な意見かはざっくり把握できる」というメッセージを伝えればいいよとアドバイスしたのだけど,それが思いっきりハマって受けていた.デモ自体は論文にはならないかもしれないが,自分の研究を世間と紐付けるという意味で良い機会になったのではないか.これからも世間とのつながりを意識して研究を進めて欲しいと願う.