久しぶりに学会出張に行くことにした

専門分野の国際会議に共著論文が通った - ny23の日記 の第一著者の某君が仕事で学会に参加できそうもないということで(自分が登壇するかどうかはまだ分からないが)久しぶりに学会出張に行くことにした.故あって昨年から国内外を問わず出張はなるべく避けるようにしていて,現在も相変わらず関東を離れられる状況にないのだけど,去年一度も学会に参加しなかったらそれはそれでストレスが溜まったので,熟慮した上で今回は行くことにした.やはり一年に一度ぐらいは国際学会に参加しておかないと研究者としての勘が鈍ってしまう.行くのも行かないのもストレスが溜まる.なかなかに厄介だ.
学生の頃は学会で自分の知らない土地を訪れるのが何よりの楽しみで,学会の開催地で出す会議を決めたりしたものだったが,主要な国際会議が開催される国というのは基本的に先進国に偏っているので,海外出張が10回を超えた頃からはその辺りの楽しみはあまりなくなった.特に現職に移ってからは逆に責任感の方が増すばかりで,休みも潰れるし発表を数日に渡って聞くのも疲れるので,行くのは億劫になるばかりだ.それでも面白い発表があれば救われるのだけど,ここ最近の出張を振り返ると必ずしもそうでもないようだ.

発表の巧拙でごまかされる年でもないので,登壇発表の聴講で外さないためには事前の予習が欠かせない.そういう意味ではポスター発表を見て回る方が自由に時間が使えるし気楽で良い感じ(もっと増えないかな).
今回は二つの主要会議が併設して開催されるので*1,六日間連続(三日間x2)フルタイムで聴講(+発表)というヘビーな日程になりそうだったが,後半の会議の最終日にやんごとなき予定が入ったため,PC にお願いして発表を二日目午前までに回してもらうことになり,二日目(五日目)の午後に帰ることになった.これならなんとか集中が続くかな.がんばって聞いてみよう.
ところで,後半の会議は(前半の会議の)併設ワークショップと日程が被っているのだけど,参加登録時にもどちらかしか選べなくなっている.会場の手配の都合上,参加人数をなるべく正確に把握したいというだけなら良いのだけど,参加者を囲い込もうという意図があるならどうかと思う.主要会議の裏で開催されるため軽視されがちだけど,ワークショップの論文はよくも悪くも玉石混合で,確かに軽視されても止むを得ない後追い・追試的な研究や中途半端な研究など,学界への貢献が限定的な研究もあるけれど,次の年の主要会議に刷新されて発表されるような研究や Writing の巧拙で主要会議に通らなかっただけでじっくり見ると深みがある(新しい道が開けそうな)研究もある.自分も聴講が許されるときはよく聞きに行ったりしたものだったけど,それができないなら,会議全体としてかなりのマイナスだな*2
学界出張は準備にいつも時間がかかるが,日曜日に参加登録,昨日・今日と旅行会社で航空券手配・支払い,ホテルの予約も昨日済ませて一段落.バンケットは不参加.ランチも手配してもらわず自分で食べに行くことにした.

*1:正確には三つだが一つ目はややニッチな会議なのでパス.

*2:Early Registration が閉め切られる段階で本体の会議のプログラムが分からないのも微妙.